紙・キャンバスの下地の作り方

紙の場合はケント紙など元々平滑な支持体があるため、ジェッソを塗ってやすり平滑にすることはあまりしません。

モデリングペーストやセラミックスタッコ(リキテックス)などの質感を変えるメディウムを使って盛り上げやざらつきのある下地を作ることができます。

あらかじめ水張りを施しておくと、紙が固定され、メディウムの水分によるたわみ防止や、立体的な盛り上げを施しやすくすることができます。

メディウムを塗った後にやする場合は紙まで傷つけないように気を付けながらやすります。

メディウムについては「メディウム」でも詳しく説明しています。

キャンバス

キャンバスは、画材屋で売られているものは基本的に下地が施されているのでそのまま描くことができます。(施されていないものは生キャンバスといいます。)

目を潰した平滑な下地を作りたい場合は、細目のキャンバスに、ジェッソを刷毛やローラーで塗り、ヤスリで削るという作業を繰り返します。ジェッソはそのままで塗ることができますが、水で薄めて塗りやすくすることも可能です。

水で薄めすぎないようにすること、ひび割れ防止のために一度に厚塗りをしないようにすることに注意します。層を厚くしたい場合は複数回塗って乾かすことを繰り返します。

通常のジェッソのみで平滑にするのは中々時間がかかるため、時間短縮したい場合はモデリングペーストや、クサカベからでている「ジェッソ硬練り(マチエールタイプ)」のような硬いジェッソで先に目を潰します。

この際目をつぶす作業はへらを使うと均一に伸ばすことができます。やすった上から柔らかいジェッソを塗り、更にやすることで下地の表面を整えます。

そもそもキャンバスであることにこだわらないのであれば、木製パネルのように平滑な支持体を使う手もあります。板は硬いため、厚塗りした際の布のたわみによるひび割れの心配もありません。

木材を使う場合はヤニやアクを止めるシーラー(アクリル絵の具製造会社だとターナー色彩やホルベインがメディウム類と一緒に出しています。)を塗ってから、ジェッソを塗ってヤスリをかけます。

キャンバスの種類や目の荒さなどについては、「キャンバス」でも説明しています。

ヤスリがけについて

平面の支持体にヤスリがけをしたい場合、素手で行うのは中々骨が折れる作業です。ヤスリホルダー(サンドペーパーホルダー)にヤスリをセットして使うか、角柱などにヤスリ裏面に当て木をすると削りやすくなります。

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